醤油の作り方を勉強してみましょう!

醤油の作り方

家庭でもいつも食卓に料理に使うしょうゆの作り方、意外と知りませんよね? 原料も大豆のほかに小麦や食塩などが使われることをご存知ですか、しょうゆの種類によって作り方原料の配分が変わってきます。 ちょっと作り方を勉強してみましょう!

しょうゆの原料!

しょうゆは大豆のほかにも小麦などを使いますが、この原料の特徴を生かし、微生物の力を借りてしょうゆになっていくのです!

大豆・脱脂加工大豆

しょうゆの旨味になるアミノ酸を作り出すのは、大豆のたんぱく質が麹菌のプロテアーゼ(たんぱく質分解酵素)により生み出されるのです。 脱脂加工大豆を使うのはしょうゆを作るときに余分な脂肪を取り除いて使うためです。

小麦

小麦

小麦のてんぷん質がアミラーゼの力によってブドウ糖に変化します。さらにブドウ糖が乳酸菌の働きで有機酸に変わり味を和らげてしょうゆの味をひきしめます。

食塩

食塩

食塩は仕込みから水に溶かして加えてあげます。 腐敗菌をなどの悪いものを抑える効果もあり発酵に必要な微生物の働きをゆるやかにさせる力があります。

しょうゆを作る製法とは?

しょうゆの中でも一番多く販売されているのは濃い口しょうゆですが、このひとつのしょうゆだけでも3種類の作り方があります。

本醸造方式

この製法は大豆(丸大豆・脱脂加工大豆)小麦を使い、麹菌の酵素を使い発酵・熟成させたしょうゆになります。 微生物の力によって長い時間をかけてたんぱく質を分解しますので、色や香り、味はとても良いしょうゆになります。

混合醸造方式

もろ味にアミノ酸液を入れて、熟成させる方法で作られるしょうゆになります。 本醸造方式と違い、たんぱく質の分解は科学的に処理されます。

混合方式

発酵や熟成をさせずに、生揚げしょうゆに直接アミノ酸液を入れたしょうゆが混合方式になります。 作る時間がかからないので値段も安いのですが、味は手をかけたものとはかなり違ってきます。

しょうゆができるまで!

その1

原料は大豆・小麦・塩・麹菌になります。 ただ混ぜるだけではしょうゆにはなってくれません! しょうゆになるまでには大豆、小麦を加工して長い時間をかけてしょうゆになっていくのです。

その2

大豆は麹菌の力を受けやすくするために高温で蒸されます。 が働くためには雑菌が無いことが大切です。 そのための大豆の処理ということもあります。 小麦も高温で炒ってから細かく砕いていきます。 処理をして大豆と小麦は混ぜて麹菌を入れてあげます。

混ぜ合わせたものは木の箱に入れられ3日間かけてしょうゆ麹に変化させるのです。 しょうゆ麹を作るに高温で高湿度の環境で作り、たまに固まりを手でほぐす作業をして熱がかかりすぎないようにしていきます。

その3

作られたしょうゆ麹に食塩水を加えて木の桶(おけ)に入れていきます。 しょうゆ麹に食塩水を入れたものは「もろみ」と呼ばれて、長い時間をかけて発酵して別のものに変化していきます。 もろみは麹菌が生み出す酵素によって変化し、大豆のたんぱく質は旨味にかわり、小麦のでんぷんは甘みに変化します。

また乳酸菌や酵母の働きでは、6ヶ月という時間をかけてしょうゆの色・味・香りができるのです。発酵している間は部屋の温度を一定に保ち、 微生物がうまく働くように空気を入れるために時々まき混ぜる作業をします。

その4

発酵が終わったもろみはいよいよしょうゆにするために絞られます。 大きな布にもろみを包んで、その上にさらに積み重ねていくと、重なったもろみの重さで自然にゆっくりとしょうゆがにじみ出てくるのです。

そのあと時間をかけて上からゆっくりと圧力をかけていきます。 絞りだされたしょうゆはまだ「生しょうゆ」と呼ばれ、中では微生物が活発に動いていてさらに発酵してしまいます。 それを防ぐために浮いた油をきれいに取り、熱を加えるのです。

その5

こうして時間をかけて作られたしょうゆはビンやプラスチックボトルに入れられて販売されて私たちの食卓へと届けられるのです。 長い時間と手間をかけて出来上がるしょうゆはとてもすばらしい大豆加工品です。